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当番弁護士制度(とうばんべんごしせいど)とは、刑事事件で逮捕された者(被疑者)が、起訴される前の段階であっても、弁護士を通じた弁護権の行使を円滑に行うことができるようになることを目的に、日本弁護士連合会(日弁連)により提唱・設置された制度である。逮捕された人が警察を通じて、または家族や知人などが所管の弁護士会へ依頼することによって当番弁護士による初回の接見を無料で行うことができ、防御の手段等のアドバイス、法律相談、弁護の依頼を行なうことができる。現行法上、刑事事件の被疑者として逮捕された者には弁護権が保障されている(日本国憲法34 条)が、弁護士依頼費用を負担できるほどの財力を有していない者に対しては、起訴前勾留(死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる事件に限る。2009年5月21日からは長期3年を越える懲役若しくは禁錮に当たる事件も対象となる予定)及び起訴後の国選弁護制度(法 36条)による国からの補助があるのみである。従って、逮捕後の捜査段階において財力を持たない者は自己を弁護する権利を正当に行使できない虞が生じてしまうことになる。現に「取調官による暴力・自白の強制」「捜査官の思い込みによる事実の歪曲」など、弁護士を通じた防御が為されていれば起こらなかったと考えられるような問題が裁判の中で明らかになることも多い。しかしながら、取調室という捜査側の密室で行なわれた事に関して被疑者が不当性を立証することは困難であり、冤罪の温床として多くの法学者により対策が求められていた。このような事態を重く見た日弁連が、一部の弁護士会などで行なわれていた制度の意義を認めるに至り、各都道府県の弁護士会の協力によって1992年から全国的に実施された。2002年に日弁連が発表した統計では、刑事事件で逮捕された人の約4割にあたる6万3千人が本制度を利用するに至っている。
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